院長の独り言 274 ; 若い友人たちに囲まれて、仕事ができる幸せ
老人の過った運転による交通事故が、テレビや新聞に良く載ります。
アクセルとブレーキの踏み間違い事故であったり、高速道路での逆行による事故です。
私もいい歳をした老人ではありますが、ごく最近まで、自分とは無縁な事故と思っていました。
大学時代に運転免許を取得していましたし(当時、ほとんどの若い人は、取得していませんでした)、大学院生の時から50年間近く、ほとんど毎日のように運転していました。
自慢じゃないですが、無事故の優良ドライバーで、ゴールド免許証を長期に渡って持っていたのです。
しかも運転が好きだったので、長距離、例えば盛岡や金沢に旅行するのにも、自分で運転して行きました。
報道で、アクセルとブレーキの踏み間違い事故を見て、『何で踏み間違えるのか信じられん…』などと、まるで全くの人事のようにしていたのです。
踏み間違えた人は、どうして間違えたのか、自分自身が信じられない気持の筈です。
ましてや、高速道路を逆行した本人は、交通事故を起こすまで、自分が逆行している事が分からないのでしょうか…。
そんな事を考えていたら、自分も70歳を既に超えている訳ですから、自動車を運転するのが、急に怖くなってしまったのです。
踏み間違いを『自分も起こしてしまうのではないか…』と思ったりするのです。
今は、都内へ行くのにも、安全第一で、バスと電車です。
車を運転していた時は、踏切でつかえると、『電車がまだ来ないうちから、遮断機を早く閉め過ぎだ!』と内心、腹を立てたりしました。
しかし、何処へ行くにも、電車を利用するようになった現在、もっと電車の運行数を増やして欲しいなどと思うようになりました。
本当に、あまりの自分勝手さに呆れてしまいます…。
同世代の友人もみんな、運転が下手になってしまい、『バンパーをこすりまくりだ…』と苦笑いしています。
自分も若い頃は、あんなにマニュアル車の運転を楽しんでいたのに、この頃は、オートマ車しか運転する気がしません。
しかし、歯科治療だけは、患者さんに励まされながら、出来るだけ頑張りたいと思っています。
スタッフや患者さん達に煽(おだ)てられて、その気にさせられているのです。
また、若いドクターの教育にも、気を入れて、頑張っています。
人生の終盤になって、若い人とのコミュニケーションを、心から楽しんでいるのです。